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不動産知識

離婚によって起こりうる財産分与と住宅ローン問題

離婚によって起こりうる財産分与と住宅ローン問題

夢を持って手に入れたし「マイホーム」。

しかし、幸せな時間はほんの少し。

気がつけば夫婦の間には秋風が吹込みはじめ
「離婚」の文字が頭の片隅に入り込んでいる自分に気が付いていらっしゃる方が、
このブログを目にしているのかもしれません。

離婚する際に問題になるのは「親権」と「財産分与」の二つかとおもわれます。

本書では「財産分与」で起こりうる問題について解説していきます。


財産分与の残債

まず「財産分与」には、婚姻期間中の借金。
結婚生活に必要なものであった場合のものであれば夫、妻、どちらか一方のみの名義のものであったとしても財産分与の中に含まれます。
例としてあげるなら、生活のためにした借金や、子どもの学費のためローン、車のローン、そして住宅ローンがあげられます。

住宅を購入する際に住宅ローンを利用している方は、金融機関に対して債務、借金を負っています。
これは一般的には残債と呼ばれています。
この残債の債務者が誰なのかによって対応も変わるのでひとつひとつ説明していきます。

ご主人様が単独で融資を受けている場合

ご主人一人が融資を受けている場合は、その残債を払うのはご主人に限定されます。
よく耳にするケースでは、「ご主人が住宅を退去され、住宅ローンが残っている住宅に奥様とお子様達が住み続ける」というものです。

ご主人が慰謝料、養育費を支払う代わりに、奥様とお子様が住宅ローンが残っている家で生活を続けてもらう。
または、そのような提案をされることがあります。
その場合に起こりえる問題ですが、融資を受けている金融機関からみると「債務者が対象不動産に住んでいない状態で、尚且つ離婚された場合には、第三者による占有」とみなされます。 債務者が滞りなく住宅ローンを返済している状態では、融資している金融機関では離婚されている事実を掴めません。 また、第三者が占有状態であることさえも問題になりません。

しかし、ご主人がなんらかの理由により住宅ローンを支払わず、延滞をしているとみなされた場合、問題が発生します。
まず延滞が始まり、延滞期間が6か月を経過すると「期限の利益を喪失」となり一括弁済を請求されます。

一括弁済ができない場合には「差押」から「競売申し立て」。
そして競売で「落札」され、「占有者」である家族は退去を迫られます。
こうなってしまうと、その家に住み続けることはできません。

ここで注意するべきことは、離婚と住宅ローンには関連性が全く存在していないという点です。
離婚の協議内容で「今の家に住み続けられるように、慰謝料の代わりに住宅ローンを支払い続けるよ。」という言葉には気を付けなくてはいけません。
債務者自身が住み続けることは何の問題もありませんが、債務者自身が対象の不動産から離れることにはこのような問題があります。

他には、住居に住み続ける家族が住宅ローンを家賃として払い続けることで、離婚されるケースもあります。
この場合、ご主人は住宅ローンの資金を用意しなくても、毎月奥様が住宅ローンの資金を用意することになるため、問題なく返済を続けていくことができます。
ですが、このケースに関しても相当なリスクが残されています。

例えば、離婚後も二人で連絡を取り合う必要があるため、後々トラブルに発展する可能性があります。
また、家賃を受け取っている債務者が支払い管理を行わず、延滞した場合には最悪、「期限の利益を喪失」し、 「競売」で落札された金額が債権に届かず、債務残高が残り別途、「給与の差押」などに及ぶ場合も考えられます。


共有名義で融資を受けている場合

共有名義で住宅を取得し、住宅ローンに関して主債務者と連帯債務者になっている場合も、注意が必要です。
住宅の土地、建物を夫婦で共有名義にしている場合、ローンはご主人名義のケースも多々見られます。
その場合の注意点として、住宅ローンを完済しない限り連帯債務者又は担保提供者から逃れる事はできません。

離婚すれば住宅ローンの連帯債務者から外れることができると思っている方も多々見受けられます。
弊社に相談に来られる方も同様の事をおっしゃられますが、法律上の夫婦と債権に関する債務者としての立ち位置はリンクしてはいません。
購入されるときは恩恵又は、メリットを住宅会社又は不動産会社から提案されますが、デメリットに関しての情報は出されない事が多いと思います。
では、どうすれば良いのでしょうか。

まず、離婚協議を開始した際に住宅ローンの現在の借入残高を最優先で確認しましょう。
そして、住宅に関して二人はどうしたいのかをしっかりと決めてください。
どちらかの一人が住み続けるのであれば、住宅ローンの借入名義人が住む分には問題ありません。

ですが、他の家族が住み続ける場合には金融機関との協議が別途必要になります。債務者の変更であれば、変更される方の年齢、収入、勤務先、自己資金、健康状態など金融機関から求められる条件をクリアする必要があります。
クレジットカードの支払いの延滞など、金融事故等の経歴があると、債務者の変更ができる可能性は低くなります。

他には一括弁済を行い住宅ローンを完済してしまう方法があります。
住宅ローンを完済してしまえば債務そのものが無くなるので連帯債務者又は担保提供者といった立場もなくなります。
又は大家業を行っている方に購入していただき、その方に家賃を支払い住み続ける等の方法もあります。
ただしこの場合問題になるのは、残債が市場価格を下回っているときです。 地方の物件であったり、築浅の物件などは市場価格よりも債務残高が高い場合もあります。
自己資金を投入していない方は特に注意が必要です。

金融機関が住宅ローンに対して設定する抵当権や根抵当権というのは、基本的には借りたお金を優先的に返すためのものです。つまり、住宅ローンを返済する義務が最優先されます。
離婚した後でも、この住宅ローンの返済義務は変わりません。また、離婚後に家を賃貸に出したとしても、その賃貸契約は住宅ローンに対する債務よりも後回しになります。これを「劣後債権」と言います。
そして、もし住宅ローンの返済が滞ると、金融機関は競売を申し立てることができます。競売によって家が他人に売られると、その家に住んでいる人は、たとえ家族であっても、半年後には退去しなければなりません。
つまり、離婚と住宅ローンは別々の問題であり、離婚が住宅ローンの返済義務を免除するわけではありません。また、離婚後に家を賃貸に出すことができるかどうかは、住宅ローンの返済状況によります。


まとめ

離婚と住宅ローンは別々の問題であり、離婚が住宅ローンの返済義務を免除するわけではありません。また、離婚後に家を賃貸に出すことができるかどうかは、住宅ローンの返済状況によります。この点を理解しておくことが大切です。

住宅ローンを抱えての離婚は、家族を失うだけでなく、金融事故を招く可能性もあります。住宅ローン残高を考えてから、方針を決定することをお勧めします。

優秀な不動産会社や法律事務所に相談し、専門的なアドバイスを受けることを検討してみてください。これにより、離婚と住宅ローンの問題を適切に解決するための具体的な方法やアドバイスを得ることができます。