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不動産知識

太陽光パネルを設置するメリットとデメリット

不動産に太陽光パネルを設置することは、エネルギーコストの削減や環境保護に貢献する一方で、初期投資やメンテナンスの必要性など、考慮すべき点も多くあります。この記事では、不動産に太陽光パネルを設置する際のメリットとデメリットに加え、パネルの効率を最大限に引き出すための清掃とメンテナンスについて解説します。


メリット

電気代の削減

自宅で直接電力を生成することにより、電気代を大幅に削減します。これは、電力会社からの電力供給に依存しないため、電力料金の上昇に影響を受けにくいという利点があります。
具体的には、太陽光発電を導入した場合、平均的な節電額は月に約3,900円。また、太陽光発電の容量が4.6kWの場合、節電+売電の合計金額はおよそ8,000円~10,000円となります。
ただし、この節電効果はあくまで平均的なものなので、具体的な節電効果を知るためには専門業者に相談することをおすすめします。

売電収入

余剰電力を電力会社に売ることで収入を得ることが可能です。これは、特に日中の生産量が多く、消費量が少ない場合に有効です。
2024年度の太陽光発電の売電価格は、10kW未満の住宅用では1kWhあたり16円、10kW以上の産業用では1kWhあたり10円となっています。太陽光発電の売電価格は毎年見直され、太陽光発電の技術進歩や市場環境に応じて変動します。
ちなみに、売電収入は20万円を超えると所得税の対象になりますが、住宅用のものであれば税金がかかる心配はほぼありません。

環境への貢献

再生可能エネルギーを使用することで、二酸化炭素の排出を削減します。これは地球温暖化の防止に寄与します。

不動産価値の向上

環境に優しい設備として不動産の価値を高めることができます。これは、エコフレンドリーな家が求められる現代において、不動産価値を向上させる重要な要素となります。また、太陽光発電設備がある家は災害対策にもなるため、中古物件でも人気が高く、スムーズな売却が見込めるでしょう。これにより、太陽光発電システムの設置は、不動産の売却価格にプラスの影響を与える可能性があります。

ですが、太陽光発電設備が古くなると、その価値は減少する可能性もあります。そのため、太陽光発電設備の設置は、不動産価値を向上させる一方で、適切なメンテナンスと更新が必要です。

デメリット

初期投資の高さ

設置には初期投資が必要で、回収までに時間がかかることがあります。しかし、長期的に見れば、電気代の削減と売電収入により、初期投資は回収されます。
一般的な戸建て住宅での太陽光発電システムの初期投資額についてですが、2023年度の相場価格は、設置費用が設置容量5.00kWのもので130.5万円。1kWあたりの価格は26.1万円になります。
この相場価格は経済産業省が算出した日本全国の太陽光発電の相場価格です。

回収期間については、太陽光発電の利益(電気代の節約と売電収入)により、通常7~8年ほど。全額をローン借り入れの場合は、さらに約2年かかると言われています。

メンテナンスコスト

定期的な清掃やメンテナンスが必要となります。しかし、これらのコストは、パネルの寿命を延ばし、発電効率を維持するために必要な投資です。費用に関しては、年間あたり設置代金の0.3%~0.7%を目安に考えるとよいでしょう。

日照条件に左右される

日照条件によって発電効率が変動します。しかし、適切な設置場所と角度を選ぶことで、この影響を最小限に抑えることができます。

景観への影響

外観が変わることで、景観に影響を及ぼす可能性があります。しかし、設計段階で適切に配慮することで、この問題を解決することが可能です。


効率的な清掃とメンテナンス

太陽光パネルと汚れの影響

黄砂や花粉、ホコリなどがパネルに積もると発電効率が低下します。これは、汚れが光の透過率を下げるためです。定期的な清掃により、これらの汚れを除去し、発電効率を維持することが可能です。

雨による自然清掃効果

雨が一部の汚れを洗い流す助けにはなりますが、粘着性のある汚れは残りやすく、水アカが新たな汚れの原因となることもあります。そのため、雨だけに頼らず、特に黄砂や花粉の季節には積極的な清掃が推奨されます。

定期的な清掃の必要性

雨だけに頼らず、特に黄砂や花粉の季節には積極的な清掃が推奨されます。これにより、パネルの発電効率を維持し、長期的なパフォーマンスを確保することができます。


メンテナンスの実施方法

定期的な視覚検査

パネルの表面を定期的にチェックし、汚れが蓄積していないか確認します。これにより、早期に問題を発見し、適切な対策を講じることが可能になります。

専門業者による清掃

安全のため、高所作業や大規模設備の清掃は専門業者に依頼することが望ましいです。専門業者は適切な設備と経験を持っており、効率的かつ安全に清掃作業を行うことができます。

自己清掃

自分で清掃を行う場合は、非研磨性の柔らかいブラシと水を使用して自分で清掃することも可能ですが、パネルを傷つけないよう注意が必要ですが、パネルを傷つけないよう注意が必要です。また、清掃作業は天候や時間帯によっては危険を伴うため、安全に十分注意することが重要です。


茨城県の太陽光発電設置に関する助成金について

茨城県では、太陽光発電設備や蓄電池の設置に対する補助金制度が設けられています。これらの制度は、地球温暖化防止に取り組むためのもので、再生可能エネルギーの導入を促進し、事業者の負担軽減及び県内産業におけるエネルギーの転換を図るとともに、本県の温室効果ガスの排出削減に資することを目的としています。

具体的には、「いばらきエネルギーシフト促進事業補助金」や「自立・分散型エネルギー設備(家庭用蓄電池)導入促進事業費補助金」などがあります。

補助金の活用を検討される場合は、最新の交付要綱及び募集要領を必ずご確認ください。また、申請先は、補助制度を設けている各市町村になりますので、補助要件等の詳細は、各市町村にお問い合わせください。

令和6年度住宅用太陽光発電システム設置補助制度 – 温暖化対策 – 水戸市ホームページ (mito.lg.jp)
令和6年度住宅用蓄電システム設置補助制度 – 温暖化対策 – 水戸市ホームページ (mito.lg.jp)

まとめ

太陽光発電設備の設置は、電気代の削減、売電収入の獲得、環境への貢献、不動産価値の向上など、さまざまなメリットをもたらします。しかし、初期投資の高さ、メンテナンスコスト、日照条件に左右されること、景観への影響など、考慮すべきデメリットも存在します。

また、太陽光パネルの効率を最大限に引き出すためには、定期的な清掃とメンテナンスが必要です。これにより、パネルの寿命を延ばし、発電効率を維持することが可能となります。

さらに、茨城県では太陽光発電設備や蓄電池の設置に対する補助金制度が設けられています。これらの制度は、地球温暖化防止に取り組むためのもので、再生可能エネルギーの導入を促進し、事業者の負担軽減及び県内産業におけるエネルギーの転換を図るとともに、本県の温室効果ガスの排出削減に資することを目的としています。

以上の情報を踏まえ、太陽光発電設備の設置を検討する際には、自身のライフスタイルや住環境、予算などを考慮し、専門業者に相談することをおすすめします。